ツタシミー 無料らしさ診断

Branding

AI時代こそ、“伝え方”で差がつく ── 技術は追いつかれる。あなたは追いつかれない。

AIで作るのは誰でもできる時代。技術はもう差にならない。これからは「誰が・何を・どう伝えるか」で選ばれる。日本人が苦手な“伝える”について、書く前に何が必要かを書きました。

by しみっち

このサイトは、自分一人で作りました。コードはまともに書けません。サイトを組み立てる仕組みも、半年前まで触ったことがありませんでした。

それでも、ブランド設計から記事を載せる入れ物まで、数日で公開できる状態に持っていけた。なぜ作れたか。AI と本気で組んだからです。

これは技術が好きとか得意とかいう話ではなく、もっと根っこの話だと思っています。

── AI 時代に、何で差がつくのか。そして「自分には武器がない」と感じている人へ、何を伝えたいか。

このサイトの一発目に書いておきたかった話を、書きます。

「作る」はもう、差にならない

自分は本業の傍ら、ライティングのコーチもやっていました。未経験の方に文章の組み立てを教える仕事です。

去年あたりから、教えながら違和感を抱くようになりました。「自分が時間をかけて教えていることを、AI に頼めば数十秒で出てくる」── そういう瞬間が、半年で一気に増えたのです。

教える方も教わる方も、ちょっと立ち止まってしまう感じ。「これ、自分がやる意味あるんでしょうか」と聞かれて、答えに窮することもありました。

これはライティングに限った話ではないと思います。デザインも、コードも、企画書も、調べ物も ── AI が一定品質まで持っていけるようになったジャンルが、毎月のように増えています。

技術そのものを売り物にしていた人が、これからどんどん厳しくなっていく。ここは、もう、肌で感じているところです。

じゃあ、何で差がつくのか

ここからが本題です。自分は「誰が・何を・どう伝えるか」だと思っています。

例えば、同じ内容の記事が 2 つあったとして。ひとつは AI が出力した綺麗なベストプラクティス。ひとつは、その道で 15 年やってきた人が、自分の言葉で語ったもの。

整い方は前者の方がきれいかもしれません。でも、人が「この人だから読みたい」と思うのは、後者です。

「この人だから信じる」「この人だから買う」「この人だから一緒に仕事したい」。これからの時代に残るのは、その「人で選ばれる関係」を作れた人だと思っています。看板ではなく、人で。

身近な感覚で例えるとしたら、こういう話です。近所のスーパーに 1,000 円のおでんが並んでいる。SNS で知った職人さんの 1,200 円のおでんもある。

味の出来としては、スーパーの方が安定しているかもしれません。でも、買うのは後者の人が、確実に増えてきています。

なぜか。そのおでんを作っている人の顔と、考えていることと、日常の積み重ねが見えているから。

ものを買っているのではなく、その人と関係を結びにいっているわけです。

これは、おでんに限らず、税理士や建築士、コーチ、デザイナー、何にでもあてはまります。専門サービスを選ぶときほど、人の顔が決め手になる。

でも、みんな伝えるのが苦手

ところが、ここに大きな落とし穴があります。

日本人は、自分の魅力を伝えるのがとても苦手です。教育の中で「自慢するな」「謙遜しろ」「出る杭は打たれる」と何度も染み込まされてきたからかもしれません。

仕事でいろんな経営者の方とお会いしてきましたが、この傾向は本当に強い。

以前、知り合いのある経営者の方が、ぽつりとこう言っていました。

「自分の会社、いいサービスをやってる自信はあるんだけど、それを”自分から言う”のが、どうしても苦手で。」

その方は、技術的にも倫理的にも、本当にいい仕事をされている方でした。社内では信頼されているし、付き合いのあるお客さんからは熱烈なリピートをもらっている。

でも、サイトを開くと、ごく事務的な会社紹介が並んでいるだけ。SNS もほぼ更新がない。

中身は素晴らしいのに、外に漏れていない。 心の底から「もったいない」と思いました。

同じ「もったいなさ」を、ここ数年で何度も目撃しています。おそらく今このページを読んでくださっている方の中にも、似た立場の方はたくさんいるはずです。

ここで難しいのは、本人の中に「足りない」という感覚があるわけではないことです。むしろ本当にいい仕事をしている人ほど、「これくらい当たり前のことを、わざわざ言うのは恥ずかしい」と感じています。

本人にとっての普通が、外から見れば普通じゃない。このギャップを、自分は何度も目撃してきました。

「謙遜してはいけない」と理屈で分かっても、それまでの教育で染み込んだ感覚は、簡単には抜けません。だから「外側からそれを言える誰か」が、必要なんだと思っています。

身近な家族か、長く付き合っているお客さんか、自分のような立場の人間か。誰でもいいので、「あなたが当たり前と思っているそれ、十分に価値がありますよ」と言ってくれる人を、近くに置くこと。

それだけで、発信の温度感は一段、変わります。

AIは敵じゃない。“自分を良く見せる武器”

AI の登場で「自分の仕事は要らなくなるんじゃないか」と不安に感じている方も、少なくないと思います。

自分はそうは思いません。むしろ AI は「あなたの良さを、もっと外に届けるための武器」として使うべきだと思っています。

作業は AI、対話と中身は人間 ── これがこれから数年の、現実的な分担です。

自分が AI に任せているのは、「すでに自分の頭の中にある内容を、形式に落とし込む作業」。ブログ記事の構成案、コードの実装、画像のラフ、調べ物の要約。

逆に、AI に任せていないのは「何を言うか」と「誰の言葉で言うか」。ここが、人間にしかできない部分です。

物を作って終わり、ではない。自分をもっと良く見せ、もっと届けるために AI を使う。そういう発想の転換ができた人から、AI 時代を加速していけるんだろうな、と思っています。

「具体的にどう使うんですか」と聞かれると、自分の場合はこうです。

  • ブログ記事は、構成と「何を言いたいか」だけ自分で決めて、一次稿の整文は AI に任せる。出てきた稿に、自分の言葉と体験談を上書きしていく。
  • サイトの実装は AI に任せる代わりに、デザインの方向性とコピーは、自分が責任を持って決める。
  • お客さんへの提案資料は、構造化と要約を AI に任せ、提案の核と表現は自分の頭で書く。

「整える」「並べ直す」「定型化する」── このあたりは AI にどんどん任せる。「何を言うか」「どう感じてもらいたいか」── ここは絶対に手放さない。

このバランスを掴むと、AI は本当によく動いてくれます。

書く前に、聞く

ここまで読んで「じゃあ自分も発信しよう」と思ったとしても、おそらくすぐには書けません。

なぜか。自分のことは、自分が一番見えないからです。

これは、何度も経営者の方と向き合ってきて、強く感じることです。「あなたの強みは何ですか?」と聞かれて、本当に大事な部分まで言葉にできる人は、ほぼいません。

中にあるのに、出てこない。出てきたとしても、整いすぎて体温が消える。

だから自分は、書く前に、誰かに聞いてもらうことを強く勧めています。誰か外の人に、深いところまで聞き出してもらう。

これは別に、自分のサービスに誘導したくて書いているわけではありません(サービスの中身は別ページに まとめてあります)。自分自身も、書く前に必ず誰かに話を聞いてもらってから書く派だ、というのが本当のところです。

書き始める前の「外の耳」を持っているかどうかで、出てくる発信のリアリティは、本当に変わります。

聞き手は、誰でもいいわけではありません。理想は、こちらの話に遮らず付き合ってくれて、深い質問を返してくれる人です。

ビジネス的な評価や指摘を急ぐ人ではなく、まず最後まで聞いてくれて、「それって、つまりこういうことですか」と要約してくれる人。

身近にそういう人がいたら、最高です。もしいなければ、これは自分のような仕事をしている人間が、普段やっている仕事でもあります。

(自分も、お客さんのインタビューでは、まず 60〜90 分くらい、評価をいれずに聞きます。深いところまで出てくるのは、たいていそこを越えてから)

「自分のことを話す機会」を、定期的に持つだけでも、発信の質は大きく変わります。

結び:謙遜しなくていい。

長く書きましたが、伝えたかったのはひとつだけです。

謙遜しなくて大丈夫。あなたは十分すごい人です。

AI の登場で、技術力は誰もが持てる時代になりました。だからこそ、AI を持っていなかった時代に積み上げてきた「あなたという人間そのもの」が、いままで以上に強い武器になっていきます。

それを外に出す。ちゃんと、伝わる形で。

その第一歩が、なかなか踏み出せない方は、よかったら他の記事も読みに来てください。自分自身がこのサイトを AI と一緒にどう作ったか も、ひとつの参考になるかもしれません。

― しみっち

  • #思想
  • #AI時代
  • #伝え方
  • #ブランディング

Get in touch

記事の話の続きは、
気軽にどうぞ。

感想・質問はXのDMでも。自分の場合はどうだろう、と思ったら、30分の無料らしさ診断へどうぞ。サイトや発信を事前に拝見して、最初に直すべき1か所までお渡しします。